実家の売れない空き家を「売れる空き家」にする7つの処分方法
こんにちは。札幌の不動産会社「ジモット」の髙橋です。
空き家となった実家を相続で引き継いだものの、古い家でなかなか売れずに困っているという話をよく耳にします。
売れない家を処分するのは負担や手間がかかりますが、かといって放置しているのもデメリットが大きいのでおすすめできません。
そこで今回のコラムでは、売れない家をスムーズに処分するための7つの方法をご紹介!
空き家の処分において知っておくべきことも解説しますので、古い実家を相続して困っている方はぜひご覧ください。
目次
売れない実家の処分について知っておくべきこと・注意点
実家の空き家を相続などで引き継いだ場合、活用の予定がないなら早めに手放すことをおすすめします。
空き家の処分・売却には手間や費用がかかりますが、不動産は所有しているだけで固定資産税がかかるもの。
また、誰も住んでいない空き家であっても、最低限の掃除や修繕などは必要で、維持管理費が発生します。
空き家は所有しているだけで、お金がかかり続けてしまうのです。
空き家の状態が続くことで物件の価値が下がり、ますます売れにくくなってしまうという悪循環に陥るケースも。
管理をせずに空き家を放置していると、犯罪に利用されたり放火されるリスク、倒壊して通行人にケガをさせてしまうと損害賠償を請求されるリスクもあります。
問題のある空き家があると、周辺地域の地価を下げてしまう原因にもなります。
行政から、周りに悪影響を与える空き家「特定空き家」と指定されると、土地の固定資産税が高くなってしまう可能性も!
空き家を放置するリスクは「空き家放置は高リスク!注意点と対策を詳しく解説」でも詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
不動産の名義変更と境界確定が必要
相続した実家をどのように処分するにしても、まずは登記手続きが必要です。
相続前は親の名義になっている不動産の名義を、自分(相続人)に変更します。
また、土地の境界が確定していない場合は、測量を行なって境界を確定しておきましょう。
境界確定には1カ月半〜3カ月ほどかかるため、できるだけ早く着手することをおすすめします。
売れない家をスムーズに処分する7つの方法
実家の空き家を売却しようとしても、古い空き家の場合はなかなか買い手が見つからないことも十分考えられます。
しかし、使わない空き家は所有しているだけで手間や費用がかかるため、できるだけ早く手放したいものですよね。
売れない家をスムーズに処分する方法を7つご紹介します。
それぞれのメリットや注意点もお伝えしますので、どの方法が最適か一緒に考えていきましょう。
【1】家を残したまま売却する
現状のまま売却する、一番手間のない方法です。
すぐに売却活動を始められ、物件を取り壊す手間や費用も不要です。
ただし物件が古い場合や、交通の便が悪い場所、不動産の需要がない場所などにある場合は、なかなか買い手が付かないこともあるでしょう。
できるだけ、その物件の種類やエリアを得意とする不動産会社に相談することをおすすめします。
【2】売却価格を2割値下げして売却する
不動産が売れない理由はいろいろありますが、その中のひとつに売り出し価格が高すぎる可能性があります。
例えば、公益財団法人東日本不動産流通機構の「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)」によると、2022年の中古戸建住宅の成約物件価格は平均3,753万円。
対して新規登録物件の価格は平均4,360万円ですので、ここにギャップがあります。
そのため、思い切って今の価格よりも2割程度値下げをすることで、売れやすくなる可能性があります。
【3】更地にして売却する
古い空き家を解体して、土地のみを売却する方法です。
更地であれば購入後すぐに住宅建設に取りかかれるため、新築住宅を建てる土地を探している人に売れやすくなるでしょう。
ただし、建物を解体する費用や時間がかかることに注意を。
また、空き家を解体すると、土地の固定資産税の減免特例の対象外となり、固定資産税が上がってしまうことも知っておきましょう。
詳しくは「空き家を解体すると固定資産税が高額に?減免される場合も把握しておこう!」にて解説しています。
【4】不動産買取で売却する
不動産買取とは、不動産会社に直接買い取ってもらう売却方法です。
不動産会社と売却価格の折り合いさえつけばすぐに売却が完了します。
購入希望者を探す必要がなくスピーディですし、直接取引なので仲介手数料もかかりません。
不動産会社は物件を買い取ったあと、自社でリフォームやリノベーション、建て替えをして転売するのが一般的。
そのため、売却価格は仲介による売却の8割前後になります。
【5】自治体や法人へ寄付する
自治体や法人へ無料で寄付する方法もあります。
ただし、どんな不動産でも寄付できるわけではなく、自治体や法人が必要としている物件でないと受け付けてもらえません。
まずは自治体のホームページなどで寄付を受け付けているかどうかをチェックしてみましょう。
寄付が可能な場合も、建物は取り壊して土地のみのケースが多いです。
【6】相続放棄する
相続放棄して、そもそも実家を引き継がない方法もあります。
相続放棄をするには、相続開始から3カ月以内に家庭裁判所へ申し立てを行います。
ただし、空き家のみ放棄することはできず、相続放棄をする場合はほかの全ての財産についても相続放棄することになります。
現金や預貯金をすでに少しでも相続してしまった場合は、相続放棄はできません。
また、相続人が自分1人だけの場合は、相続放棄をしても空き家の管理責任が残ってしまいます。
【7】ほかの活用手段を考える
処分せずに活用する方法も考えてみましょう。
リフォームをして賃貸物件にしたり更地にして駐車場にしたりすれば、家賃収入を得られえる可能性もありますよ。
その場合は管理や経営をサポートしてくれる管理会社に相談をすることをおすすめします。
自治体が運営している不動産情報サイト「空き家バンク」などに登録して、利用者を探す方法もあります。
売れない家も速やかに処分を!放置はNG
実家の空き家がなかなか売れないからといって、放置するのはおすすめできません。
不動産は所有しているだけで税金や維持管理費用がかかりますし、倒壊などのリスクもあります。
売れない家をスムーズに処分するには、そのまま売るほかに値下げをして売る、更地にして売る、不動産買取で売却するなどの方法があります。
また、自治体や法人へ寄付をしたり、賃貸物件として活用する方法も。
空き家を管理してくれる人がいるなら、相続放棄で引き継がないのもひとつの方法ですね。
売れない家の処分に困っている方は、空き家売却を得意とする不動産会社に早めに相談してみましょう。
ジモットでは、札幌や札幌近郊の不動産買取・仲介を行っています。
不動産の売却で何かお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。