空き家の買取相場を徹底解説!メリットや手順、業者の探し方を紹介
こんにちは。札幌の不動産会社「ジモット」の髙橋です。
古い空き家は買い手が付きにくくスムーズに売れない可能性がありますが、そんな場合の選択肢の1つに「買取」という方法があります。
買取とは、不動産会社に直接不動産を買い取ってもらう方法のことで、一般的な不動産仲介とは違ったメリットがありますよ。
ただし、注意点もあるので、メリットとデメリットを比較してから検討をしたいですね。
そこで今回のコラムでは、空き家の買取による売却について解説。
買取と仲介との違い、買取のメリットや注意点、買取相場の調べ方、買取を依頼する際の流れなどをご紹介します。
目次
空き家を放置するリスクとは?
古い空き家は処分をするタイミングを迷うものですが、だからといって放置するのはおすすめできません。
空き家は使っていなくても、固定資産税や修繕費といった維持管理費がかかってしまいます。
また、人の気配のない空き家は、不審者の住み着き、ゴミの不法投棄、放火などのリスクにもつながります。
さらに「もう住む予定もないから修繕もしない」というわけにもいきません。
古く傷んだ空き家をそのまま放置していると、周辺の環境や衛生、治安に悪影響があるとして、行政から「特定空き家」に指定されてしまう可能性があります。
特定空き家に指定されてしまうと、固定資産税の優遇措置が外れ、土地の固定資産税がはね上がってしまいますよ。
最終的には空き家を解体され、解体費用を請求されてしまうケースもあるのです。
今後も使う予定のない空き家なら、放置せずに早めに手放すことをおすすめします。
空き家は買取という方法もある!仲介との違いは?
空き家の売却方法には、大きく分けて「買取」と「仲介」の2つの方法があります。
買取と仲介の大きな違いは、「誰が不動産を買い取るか」という点です。
「買取」は、購入希望者を探すのではなく、不動産会社が直接不動産を買い取ります。
不動産会社が購入するため売却活動を行う必要がなく、仲介手数料も不要です。
「仲介」は、不動産会社に依頼して購入希望者を探し、その相手へ売却します。
売却が成立した際には、不動産会社へ仲介手数料を支払います。
仲介手数料が発生する・しないという点も踏まえ検討すると良いでしょう。
空き家「買取」のメリットとデメリット
空き家を買取で売却するメリットとデメリットをご紹介します。
買取のメリット①依頼から売却完了までがスピーディ
売主と不動産会社とで、金額の折り合いさえつけばすぐに売却できるので、完了までがとてもスピーディです。
購入希望者を探す必要がないため、内見対応なども不要です。
買主が見つかるまで待つ必要もありません。
物件にもよりますが、仲介だと売却まで3カ月〜4カ月程度(場合によっては1年以上)かかりますが、買取なら1週間〜1カ月程度を目安に考えておくと良いでしょう。
買取のメリット②仲介手数料がかからない
不動産会社へ直接売却するため、仲介手数料は発生しません。
空き家を仲介で売却する場合の仲介手数料の上限は法律によって定められており、物件の取引価格帯によって3~5%までと決められています。(税別)
例えば1,000万円で売却が決定した場合、仲介手数料の上限は36万円がかかりますが、買取の場合は支払う必要がありません。
買取のメリット③古い空き家も売れる
仲介では古い空き家は買い手が付きづらく、売却に時間がかかったり売れなかったりする可能性があります。
しかし、買取ではリフォームして売却する前提で購入するので、古い不動産も買い取ってもらえるケースが多いです。
売却のために売主自らがリフォームや修繕をする必要もありません。
買取のメリット④契約不適合責任を負わない
契約不適合責任とは、契約書での説明と異なる状態だった場合に売主が責任を負うというもの。
例えば、雨漏りがある家を契約書にその旨を記載せずに売却すると、売主は修繕費や損害賠償、契約解除などを求められる可能性があります。
古い空き家だと、建物が見えない部分で傷んでいる可能性もあり、契約不適合責任に問われるリスクが大きいです。
しかし買取で不動産会社へ売却する場合は、売主は契約不適合責任を負わないことが一般的です。
買取のメリット⑤家具付きで引き取ってもらえる場合も
空き家に不要な家具などをたくさん置いているケースもあるかもしれませんが、不動産会社に買い取ってもらうとそれらの家具ごと引き取って無料で処分してくれることもあります。
個人で家具を処分すると費用も手間もかかるため、空き家を整理しなくてもそのままの状態で売却できれば売り主の負担を減らすことができますね。
買取のデメリットとは
買取は、仲介の場合に比べると売却価格が下がってしまうケースが多いです。
相場としては、仲介の場合の売却価格の8割程度といわれています。
仲介手数料はかからないものの、売却価格自体が大きく下がってしまうと損をしてしまう可能性も。
仲介による売却でも売れる見込みが高い場合や、売却を急がない場合などは、仲介による売却を選ぶほうが高く売れる可能性もあります。
不動産売却の「買取」と「仲介」の違い、不動産買取の特徴などは、以下のコラムでも詳しくご紹介しています。
不動産買取で仲介より売却価格が下がってしまう理由もお話ししていますので、ぜひご覧ください。
不動産売却の買取と仲介の違いは?特徴やメリット・デメリットを解説
不動産買取相場は仲介による売却の8割前後!理由や調べ方も解説
空き家買取に失敗しないための買取相場の調べ方
空き家を少しでも高く売却するためには、物件の買取相場を調べておくことが大切です。
どうやって調べたら良いのかご紹介していきます。
土地総合情報システムを使った調査方法
土地総合情報システム(不動産取引価格情報検索)は国土交通省のWebサイトで、不動産の取引価格や、地価公示・都道府県地価調査の価格を検索できます。
戸建て、マンション、土地の取引を行った方にアンケートを取ってデータベース化しており、実際の売買価格や所在地、土地の面積や形状など詳しい情報を見ることができます。
実際の取引価格をチェックしたいときは「不動産取引価格情報検索」、標準地や基準値の価格を検索したいときは「地価公示都道府県地価調査」から調べてみてくださいね。
レインズを使った調査方法
「レインズ(REINS Market Information)」とは、実際の成約価格をもとにした不動産取引情報提供サイトです。
国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する「レインズ」の情報をもとに、一般の人向けに不動産の取引情報が公開されています。
都道府県や地域を選択することで、実際に売買が行われた戸建てやマンションの価格(成約価格)や面積、間取り、築年数など、詳しく検索できます。
空き家買取の実績が豊富な業者に査定を依頼
空き家を買い取ってもらう不動産会社を選ぶときには、空き家の買取実績が豊富な業者に査定を依頼しましょう。
空き家を中心に買取を行う不動産会社は買取後の活用方法などのノウハウを持っているため、より高く転売できることも。
買取価格を高くしても利益を生み出すことができるので、高く売却できる可能性があります。
空き家の買取の流れや不動産会社の選び方も確認!
空き家を買取で売却する場合の流れは、以下のようになります。
【1】不動産会社へ査定を依頼する
まずは不動産会社へ空き家の買取の相談をし、査定を依頼します。
買取はすべての不動産会社で対応しているわけではないので、買取を行っている不動産会社を選んでください。
査定を依頼する不動産会社を選ぶ際には、売却予定の空き家とエリア・築年数・広さなどが似ている物件の買取実績が豊富な不動産会社を複数社選ぶと良いでしょう。
過去の買取実績などを参考に、信頼のおける不動産会社をいくつか探してみてください。
【2】机上査定、訪問査定を受ける
物件のデータをもとに査定をする机上査定や、現地へ足を運んで物件を確認して査定する訪問査定を行います。
訪問査定ではより詳しい査定価格を出すことができます。
複数の不動産会社に机上査定を依頼し、査定結果を見比べて検討するのがおすすめです。
【3】打ち合わせ・売買契約
査定価格をもとに売却価格などを話し合い、納得がいけば不動産売買契約に進みます。
【4】引き渡し・決済
空き家の引き渡しと同時に売却金を受け取って、空き家の売却が完了です。
売りにくい空き家は買取がおすすめ!メリットデメリットを知り検討を
古い空き家は所有しているだけで費用がかかりますし、使わないからといって放置しているわけにもいきません。
使う予定がないなら早めに売却を検討してみましょう。
売却には買取と仲介という方法があります。
買取とは不動産会社に直接買い取ってもらう売却方法で、買取後は不動産会社がリフォームするなどして転売します。
仲介による売却は購入希望者を探してその相手へ売却する点が、買取とは異なります。
空き家「買取」のメリットは、購入希望者を探す必要がないので、 売却がスピーディに進むこと。
買い手が付かないような古い空き家も買い取ってもらえる可能性があり、仲介手数料も不要です。
さらに契約不適合責任を負うことがなく、不要な家具を無料で処分してもらえることもあるため、売り主は費用や手間などの負担を減らすことができるでしょう。
ただし、売却価格はやや低くなってしまうことが多いのは注意点です。
買取を依頼する不動産会社を探すときには、買取相場をチェックした上で、空き家買取の実績が豊富な複数の不動産会社へ査定依頼を出して比較検討をしましょう。
売りたい空き家と同じような物件の買い取り実績が豊富な不動産を探してみてくださいね。
札幌や札幌近郊の不動産買取・仲介なら「ジモット」にお任せください!
不動産の売却で何かお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。