親子間不動産売買の成功の秘訣!ポイントと利益を最大化する方法
こんにちは。札幌の不動産会社「ジモット」の髙橋です。
親子間不動産売買とは、その名の通り、親から子へ、あるいは子から親へ不動産を売買することを指します。
一般的な不動産取引と比較するとさまざまなメリットが存在しますが、それらを最大限に活かすには適切な知識と理解が必要となります。
本記事では、親子間売買を成功させるためのポイントについて解説していきます。
親子間で不動産を売買しようと考えている方は、参考にしてみてください。
相続税対策としての親子間不動産売買
相続発生時には、遺産となる資産に対して相続税が課されます。
その相続税の金額は、遺産の総額により決まります。
具体的には、基礎控除額(2023年現在で3000万円+6%の税率分)を超える部分に対して、10%~55%の税率が適用されます。
親子間での不動産売買は、この相続税を軽減する一つの手段となります。
親の持ち物である不動産を子が事前に購入することで、親が亡くなった時点での遺産総額を減らすことが可能になるため、相続税が掛かる額が軽減されることになります。
例えば、親が5000万円の価値がある不動産を持っているとします。
親が亡くなった場合、その不動産は遺産となり、その価値に対して相続税が課されます。
しかし、もし親が生前にその不動産を子に売却した場合、親の遺産は不動産の売却代金だけになります。これにより、遺産総額は下がり、相続税も軽減されるのです。
ただし、親子間での不動産売買には注意が必要です。
一般的な売買価格から大きく逸脱した価格での売買は、贈与とみなされ贈与税が課される場合があります。
そのため、適正な価格での取引が必要となります。
贈与税は、一定額(2023年現在で110万円)を超える贈与に対して課される税金です。
そのため、親子間の不動産売買による税金の節約を計画する際は、専門家の意見を求めることが重要となります。
資産の有効活用とその方法
親が持っている不動産を子が購入することで、親の手持ち資産を現金化することができます。
これは、親が高齢化し、医療費や介護費用の増加に伴う資金需要が増える中で大きなメリットとなります。
税制上の優遇措置を最大限に利用する
親子間不動産売買には、一定の条件下で取引が可能な税制上の優遇措置があります。
以下では、具体的な制度とその利用方法を解説します。
住宅ローン控除
親から子に不動産を売却した際、子がその購入資金として住宅ローンを組む場合、住宅ローン控除を受けることができます。
これは、住宅ローンの利子分に相当する額を所得税や住民税から控除できる制度です。
これにより、購入費用を抑えることが可能となります。
譲渡所得の非課税
親が住宅を子に売却し、その売却益を新たな住宅の購入に使う場合、一定の条件下で売却益全額が非課税となる制度があります。
条件としては、譲渡した住宅を5年以上所有し、新居を譲渡後3年以内に購入することなどが挙げられます。
住宅譲渡特例
親が子に住宅を譲渡する場合、一定の条件を満たすと売却益に対する税金が軽減される制度があります。
これを適用させるには、譲渡者が65歳以上であること、譲渡する住宅に一定期間住んでいたことなどが条件となります。
これらの制度を活用するためには、詳しい税務知識が必要となります。
税法は複雑であり、条件を満たさないと優遇措置が適用されないため、税理士などの専門家と相談しながら進めることをお勧めします。
親子間での信頼関係を生かしたスムーズな取引
親子間での不動産売買は、信頼関係が既に築かれているため、一般的な取引よりも円滑に進むことが多いです。
しかし、親子間でもしっかりとした契約書を作成し、取引の条件を明確にすることが必要です。
後のトラブルを防ぐためにも、可能であれば仲介会社に依頼して書類をしっかり作ってもらうのが良いでしょう。
親子間不動産売買におけるリスクと対策
親子間での不動産売買にもリスクは存在します。
価格設定の問題
親子間の不動産売買で最も注意すべき点は、適正な価格設定でしょう。
上記でも述べましたが、市場相場価格から逸脱した価格設定は、税務調査の際に贈与とみなされる場合があります。
そうならない対策としては、不動産会社に不動産の査定をしてもらい販売価格を決定するか、不動産評価士による適正価格の評価を受ける必要があります。
税務申告のミス
親子間であっても売買には税務申告が伴います。
間違った申告を行うと、追徴税や罰則の対象となる可能性があります。
税理士などの専門家に依頼して申告を行うなどの対策を行いましょう。
契約書の不備
親子間の取引でも、しっかりとした契約書を作成しましょう。
契約書が不十分だと、後に争いが起きた時に問題となる可能性があります。
不動産売買契約書には以下のような内容が記載されることが一般的です。
契約当事者:売主と買主の名前や住所。
不動産の情報:不動産の所在地、種類(土地、建物など)、面積、権利種類(所有権、地上権、借地権など)。
取引価格:買主が売主に支払う金額。
支払方法:支払いは一括か分割か、分割の場合は何回に分けて支払うのか等。
引渡し時期:いつ物件の引渡しが行われるか。
引渡し状態:引渡し時の物件の状態や清掃の程度など。
重要事項説明:売主が買主に対し、物件の法的な問題(登記簿上の情報、権利関係、建築基準法、都市計画法等の法規制、物件の欠陥等)を説明したことを明記。
契約違反時の対応:契約を守らなかった場合の遣り取り、例えば違約金の額や支払い期限など。
その他特約:売主と買主が合意した特別な事項がある場合、それを明記します。
以上の項目は基本的なもので、不動産の種類や売買の状況によっては、さらに詳細な情報が記載されることもあります。
また、不動産売買は大きな取引であり、契約内容によっては大きなリスクを伴うこともあるため、宅建士や不動産専門の弁護士や司法書士などの専門家に相談するのがよいでしょう。
成功に導く親子間不動産売買の流れ
親子間不動産売買を成功に導くためには、以下のステップを踏むことが重要です。
資産価値の把握
まず、売買する不動産の現在の市場価格を正確に把握します。
不動産業者や不動産評価の専門家から価格評価を受けることが望ましいです。
専門家の意見の参考
税理士や弁護士などの専門家の意見を求め、税務対策や契約書作成に利用します。
専門家は各種法律や税制の詳細を理解しており、適切なアドバイスを提供できます。
売買価格の決定
公正な価格を基に、売買価格を決定します。
親子間であっても、市場価格から大きく逸脱した価格は贈与となり贈与税が発生する場合があります。
契約書の作成
取引の内容を明確にし、双方の権利義務を定めるための契約書を作成します。
専門家の助けを借りて、正確かつ詳細な契約書を作成することが望ましいです。
取引の実行と税務申告
契約に基づき、取引を実行します。
その後、必要な税務申告を行います。
申告は専門家に依頼することで、誤りのない申告が可能です。
親子間不動産売買は、相互の信頼関係を基にしたスムーズな取引や相続税の軽減といったメリットがあります。
しかし、成功には適切な準備と専門家のアドバイスが欠かせません。
適正な価格設定や税務申告の正確性、詳細な契約書の作成は、トラブルを未然に防ぐために重要です。
専門家の助けを借りながら、法的な手続きや税務上の要件を遵守することが大切です。
親子間不動産売買の最大の目的は、家族の将来をより良くすることです。
資産移転の円滑な実現や相続税の軽減を通じて、家族の経済的な負担を軽くし、生活環境や生活設計の改善に役立てることができます。
最後に、親子間不動産売買を検討する際には、信頼と透明性を重視し、適正なプロセスを経て取引を行うことをお勧めします。専門家のサポートを受けながら、最大の利益を受けられるようにしましょう。
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