アパート一棟の売却価格相場はいくら?より高く売るコツも
こんにちは。札幌の不動産会社「ジモット」の髙橋です。
「アパートを保有していて売却を検討しているけど、売却価格がいくらになるのか分からない」「アパート一棟の売却価格について調べても具体的な数字が出てこない」という方は多いと思います。
実は、アパート一棟の価格相場はさまざまな要素により決定していて、定価というものが存在しないのです。
そこで今回は、アパート一棟の売却価格相場の調べ方を解説!
できるだけ高く売るコツも紹介しますので、アパートの売却を検討しているという方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
アパート一棟の売却の価格相場は自分で調べる必要がある
冒頭でも触れたとおり、アパートには定価という概念がありません。
中古アパートの場合、売却金額が1,000万円にも満たないケースから億を超えるケースまでさまざま。
売却価格は築年数や地域性、社会情勢など複数の要素が組み合わさって決定します。
また、仲介する不動産会社によっても売却価格に大きな幅が出ることがあるため、適正価格よりも低い査定価格を提示されてそのまま売却してしまうことも多いです。
アパートを売る際には、査定を申し込む前に、ある程度価格相場を自分で調べることが大切です。
アパート一棟の売却価格相場の調べ方
アパート一棟の売却価格相場は、具体的にどのような方法で算出されるのでしょうか。
アパートの売却価格を算出する方法には、「収益還元法」「原価積上法」「取引事例比較法」があります。
この3つの方法について、詳しくご紹介します。
①収益還元法に基づいた算出方法
収益還元法とは、家賃収入があるアパートやマンションの売却価格を査定する際に用いられる計算法で、具体的な計算方法は以下のとおりです。
■不動産価格=年間の家賃収入の総額 ÷ 還元利回り
ここで出てくる「還元利回り」とは売却する予定のアパートやマンションを運用して得られる投資利回りのことで、似た物件の利回りや物件の空き状況、敷地面積などさまざまな要素で決定します。
利回りの目安は一般的に4〜7%とされていますが、必ずしもこの通りではありません。
アパートの売却を検討する際、不動産会社での査定では主にこの収益還元法に基づいた計算方法が使われるため、覚えておくようにしましょう。
②原価積上法に基づいた算出方法
原価積上法は、土地と建物の価格を別々に計算し、後から合算するやり方で、具体的な計算方法は以下のとおりです。
■建物の価格=単価 × 総面積 × 残存年数(耐用年数-築年数) ÷ 耐用年数
計算式にある耐用年数は法定耐用年数を指し、軽量鉄骨プレハブ造19年、木造22年、軽量鉄骨19〜27年、重量鉄骨34年、鉄筋コンクリート47年となっています。
一方、土地の価格は路線価、国土交通省の公示価格、土地の形状などさまざまな指標から算出されることが多いです。
③取引事例比較法に基づく算出方法
取引事例比較法とは、近くの似た物件の売却価格を参考に決める方法です。
具体的に調べるには、不動産ポータルサイトを使います。
ポータルサイトで築年数・構造・戸数・地域・敷地面積などを参考に類似の物件を複数探し出し、それらの平均を計算することでおおよその売却価格を把握することができます。
より詳しい情報を収集したい時には、国土交通省により指導を受けている不動産流通機構が運営するシステム「REINS(REINS Market Information)」、長期間での売却価格を知りたい時には「土地総合情報システム」もおすすめです。
しかし、アパートそれぞれの劣化状況や利回りはポータルサイトでは検索できませんし、ポータルサイトには掲載されていない物件情報も多くあります。
あくまで目安として参考程度にしておくことをおすすめします。
アパート一棟をより高く売却する方法は?
アパートの売却を検討している方は、少しでも高い価格で売却したいと考えていることがほとんどでしょう。
アパート一棟を高く売却するには、以下の注意点に気を付けましょう。
不動産選びは慎重に行う
先ほども解説しましたが、不動産会社によって査定額に大きな幅があります。
複数の不動産会社に査定を依頼し、その上で仲介をしてもらう不動産会社を決定するようにしましょう。
ひと口に不動産会社といっても、「アパートの売却が得意」「戸建ての売却が得意」「◯◯の地域が得意」など得意分野や得意地域が異なります。
そのため、売却を検討している物件に近い実績が多くある不動産会社を選ぶのがおすすめです。
また、不動産の売却には時間も手間もかかるため、担当者との相性も大切です。
査定額や実績に納得していても、担当者との折が合わずストレスが溜まってしまうケースも。
スムーズに気持ちの良い取引をするためにも、担当者との相性もチェックしておきましょう。
満室状態を保って物件の価値を高める
アパートを高値で売却するためには、買主にアパートの魅力を感じてもらうことが重要です。
空室が多く家賃を下げても借主がなかなか現れないアパートと、常に満室で空室が出てもすぐに埋まってしまうアパートがあるとしたら、当然後者の方が高い売却価格が付きやすいです。
空室が埋まらない場合は、フリーレントのような契約形態を採用するのも1つの手です。
空室状況の他にも、家賃滞納者がいる・トラブルが起きやすい・アパートに劣化が見られる場合などは物件の価値が下がってしまう原因になるため、できる限り解消しておくようにしましょう。
アパートの売却価格相場は事前の確認も大切!損のない取引を
アパートの売却価格は定価という概念がなく、築年数や地域性、社会情勢などさまざまな要素で売却価格が決定します。
不動産会社によって査定金額も異なるため、予め相場を自分で調べておくことをおすすめします。
アパート一棟の売却価格相場は「収益還元法」や「原価積上法」で算出されることが一般的です。
ポータルサイトや「REINS」、「土地総合情報システム」を活用した「取引事例比較法」でも相場の目安を算出することができますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
また、アパートを売却する際には、自身の売却したい物件に近い実績が豊富な不動産を選んだり物件の価値を高めておいたりすることで、より高値での売却ができる可能性もあります。
ジモットでは、札幌や札幌近郊の不動産買取・仲介を行っています。
アパートの査定も承っておりますので、お近くの地域での不動産の売却でお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。