土地を売るには?失敗しない土地売却・高く売るポイントについてご紹介
「土地を手放したいけど、売却に時間をかけられない…」
そのようなお悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
実際に土地の売却では、想像以上に時間がかかるケースがあったり、希望より低い金額で売却されるケースもあります。
本記事は、土地売却を考えている方に向けて、以下の4点を詳しく解説します。
- 土地売却の流れ
- 土地売却に必要な費用と税金
- 土地を高く売るコツ
- 土地を売る際の注意点
最短期間かつ満足のいく価格で土地売却を進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
土地売却の流れ
①土地の売却・購入前の準備
まずは土地を売却する前に、売りたい土地の状態を把握しましょう。
状態を把握できたら、どれくらいの価格帯・条件で買ってもらいたいか、自分の希望も整理します。
土地売却に重要な書類として、土地の境界線が書かれている「確定測量図」や「地積測量図」も必要です。
その他、身分証明書、印鑑証明、「土地取得後の契約書」なども準備しておくと、売却後の手続きもスムーズに進められます。
②土地の査定
売却準備が整ったら、不動産会社に土地を査定を依頼しましょう。
ここで重要なのは、複数の不動産会社に査定を依頼することです。査定価格は不動産会社によって異なるためです。
査定には簡易査定と訪問査定の2種類があります。
簡易査定 | 訪問査定 |
インターネットで査定できる
1~2日で査定結果が分かる |
不動産会社に連絡し、土地を査定してもらう
1週間前後で、簡易査定よりも詳しい査定結果が分かる |
③不動産会社と契約
査定価格が提示されたら、複数業者の中から一社を選びます。
自分に合った不動産会社を選定し、契約します。契約には以下の3種類があります。
- 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約
- 一般媒介契約
媒介契約は「不動産会社が、売主または購入希望者の両者との間で結ぶ契約」のことです。
この契約では、不動産への手数料や業務内容について締結します。
④売却活動
契約する不動産会社が決まったら、不動産会社と共に売出し価格を決定します。
売出し価格は、不動産会社からの査定価格やアドバイスをもとに売主が決定できます。
販売活動は広告やチラシ配りなどのほか、ネット上のサイトに掲載するなどさまざまな形で行われます。
⑤売買契約締結
土地売却情報が購入希望者の目に留まると、不動産会社に連絡が入ります。
その後、不動産会社から売主へ購入申込書が送られてきますので、正式な契約締結に向けて動きます。
契約後のフローは以下の通りです。
- 不動産会社が購入希望者に契約書・重要事項などの説明
- 売主と購入希望者が契約書に調印
- 購入希望者から売主へ手付金の支払い
⑥土地の決済・引渡し・確定申告
売買契約が締結されたら、手付金以外の支払いが行われ、土地の決済が完了します。
土地の引き渡しの際に、必要書類を土地購入者へ渡しましょう。
土地の売却が完了した翌年は、必ず確定申告をする必要があります。
土地を売ることで得た所得は「譲渡所得」と言い、納税が必要です。
確定申告をすることで節税できる場合もあるため、軽減措置である「特例による特別控除」を調べておくと良いでしょう。
土地売却にかかる費用と税金
ここでは土地売却にかかる費用として「測量費」「仲介手数料」「建物取壊し費用」を解説します。
さらに、土地売買では避けては通れない税金関連もわかりやすくまとめます。
土地の売却にかかる費用
測量費
「測量費」とは、売却する土地の大きさを測り、確定測量図を作成する際に必要な費用です。
確定測量図が必要なケースは、以下の5つです。
- 土地の境界が曖昧
- 境界杭が目視できない
- 地価が高額
- 登記簿の記録と土地面積が大きく異なる
- 相続税が支払えず、物納している
作成時には、隣接する土地や道路との境界線を決めるため、所有者の立ち合いが必要になります。
仲介手数料
「仲介手数料」とは、不動産会社に支払う手数料です。成功報酬や媒介手数料と呼ばれることもあります。
この仲介手数料は、土地の売却や購入者への引き渡しなど、不動産会社が行った業務に対する報酬です。
土地が売れなかった場合、この料金を不動産会社に支払う必要はありません。
上限金額は「売買価格の3%+6万円(+消費税)」と定められています。
※ただし、土地の売買価格が400万円を下回った際は、異なる計算方法で算出します。
建物取壊し費用
「建物取壊し費用」とは、売却前に建物を解体する際の費用です。
建物が立っていない「更地」の状態で土地を売りたい場合は、この建物取壊し費用が必要になります。
1坪あたりの建物取壊し費用の目安
木造 | 鉄筋造(S造り) | RC造り(鉄筋コンクリート造) |
4~5万円 | 6~7万円 | 7~8万円 |
最も費用が安いのは木造で、その次に鉄筋造り(S造り)、鉄筋コンクリート造(RC造り)と価格は上がります。
土地の売却にかかる税金
印紙税
「印紙税」とは、売買契約書に貼る印紙にかかる税金です。
金額は、売買契約書に書かれている金額によって異なり、一般的に1~6万円程度とされています。
売買金額が500万から1億円以下の場合は1〜6万円程度おさまりますが、契約金額が高いほど印紙税も高くなります。
譲渡所得税
「譲渡所得税」とは、土地を売ることで得た利益にかかる税金です。
ここでいう利益とは、売却価格から特別控除・譲渡費用・取得費を引いた金額を指します。
譲渡取得税には、所有期間に応じて以下の2種類があります。
譲渡所得税 | 長期譲渡所得 |
|
|
譲渡所得税の金額は「譲渡所得×税率」で計算できます。
登録免許税
「登録免許税」とは、ローンの抵当権が残っている場合に支払う税金です。
金額は「土地の固定資産税評価額(課税標準)×税率」で計算できます。
税金の支払い先は法務局になります。
土地を高く売る5つのコツ
ここでは、今ある土地を高く売るコツを5つ紹介します。
少しの工夫で土地の評価額が上がることもありますので、ぜひ参考にしてください。
相場を把握する
まずは、土地の価格相場を把握しましょう。
これは、価格設定の誤りを防ぎ、不動産会社とフェアな議論をするためにも重要なポイントです。
相場は以下のようなサイトから把握できます。
- 土地総合情報システム(国土交通省)
- 不動産取引価格情報検索(国土交通省)
- 全国地価マップ(一般財団法人資産評価システム研究センター)
また、以下のポイントを押さえて類似した土地を探すのも良いでしょう。
- 土地面積
- 更地か古家付き土地か
- 公共機関へのアクセス
土地を売却するタイミングを見計らう
土地は時期によって価格が変動するため、需要が高い時期を狙って売却しましょう。
狙い目は、新年度開始前の2月・3月、もしくは10月の引っ越しシーズンです。需要が高まるため、高い値段で売りやすくなるのです。
周辺地区の開発が進んでいる場合も、需要が高まっている証拠です。
土地はすぐに売れるとは限らないため、需要が高まる時期に土地を売却できるよう早めに準備を進めましょう。
売却理由やアピールポイントを整理する
安心して購入してもらうため、土地に関する情報を整理しましょう。
購入希望者の様々な疑問や質問に対してしっかり答えることができれば、購入希望者と信頼関係もできます。
この信頼関係は、購入の決定に関わる重要事項のひとつです。
特に売却理由や土地の周辺事情などは、購入希望者から問われる可能性が高いです。
土地のアピールポイントも含め、上がりそうな質問を予測しておき、答えを用意しておきましょう。
土地売却が得意な不動産会社を選ぶ
希望価格で土地を売却するためには、周辺地区で売却結果を出している不動産会社を選びましょう。
全国チェーンや知名度がある不動産会社だからと言って、その土地での売却が得意とは限りません。
土地を売るためには、エリアの特性を理解した上で営業活動を行うなど、さまざまな考慮が必要です。
複数の不動産会社に相談し、契約実績やサービスから最適な不動産会社を検討しましょう。
土地を整える
購入者希望者が見学したときに土地全体がきれいに見えるよう、土地を整えておきましょう。
古家がある場合は、家の内部の掃除や片づけを行うことで価値が上がります。
雑草やゴミがある状態ではネガティブな印象を与え、売却率を低くする要因になりかねません。
売りたい土地が遠方にあり、直接掃除に行くことが困難な場合は、清掃専門業者に頼むことも可能です。
土地の価値を下げないためにも、見栄えよく整えましょう。
土地を売る際の注意点
売却理由は前向きな理由を伝える
売却理由は、土地購入希望者が知りたい情報のひとつです。
正直に伝えつつも、可能な限りネガティブな内容ではなく、前向きな内容を伝えましょう。
もし売却理由が経済的なものや家庭の事情であっても、購入希望者にマイナスな情報を伝える必要はありません。
不要な土地はなるべく早く売る
土地を所有していると、使っていなくても固定資産税や管理費がかかるため、不要な土地はなるべく早く売りましょう。
これには大きな理由があり、土地はすぐに売れるとは限らないのです。
土地を売却するには半年程度の期間が必要で、売却までには書類の申請にかかる費用や、不動産会社とのやりとり・土地の整理などの手間がかかります。
一方、使う予定のない土地を所有し続けても維持費がかさむため、なるべく早く売り、不要な費用を減らしましょう。
売却のための準備を早めに行うことも土地売却のコツのひとつです。
隣接地との境界を明確にしておく
隣地との境界線がハッキリしていない状態で土地売却の話を進めてしまうと、とても危険です。
売却の過程で隣地の土地も含めて売却してしまう恐れがあり、最悪の場合、財産侵害などの理由で告訴される可能性があります。
土地を売却する際には、隣接する道路や建物との境界線をはっきりとさせておきましょう。
確定測量図や境界確定図がない場合は、無駄なトラブルを避けるためにも、土地家屋調査士に作成を依頼することをおすすめします。
万が一境界線が不明確なまま売却を進めてしまうと、近隣トラブルに発展する可能性もあります。
最悪の場合、知らずに隣接地の一部を勝手に売却してしまうことになり、財産侵害などの理由として告訴されるケースもあります。
費用はかかりますが、曖昧な状態で売却を進めず、必ず確定測量は行いましょう。
農地は、農業委員会・都道府県知事の許可が必要
売りたい土地が農地だった場合、無許可で売却することはできません。
各市町村に設置されている農業委員会や、都道府県知事に申請し許可を得る必要があります。
農地を売却する場合、以下の2つのケースに分かれます。
- 農地をそのまま農地として売却
- 農地を農地以外の土地として売却
売りたい土地が農地だった場合、まずやるべきことは農業委員会への連絡です。
農地売却には農地法が関わっているため、十分注意しながら売却を進めましょう。
売却期間に余裕を持つ
希望価格に近い価格で土地を売却するためには、時間的余裕を持ったプランを立てましょう。
すぐに売れる予測の元に土地売却を始めてしまうと、「なかなか売れない」という焦りから、希望価格より安い売却になってしまうケースもあります。
本記事で紹介した「土地を高く売るコツ」を参考にしながら、余裕を持った売却プランを立てましょう。
控除を有効利用する
土地の売却にかかる譲渡所得税を下げるため、特別控除を利用しましょう。
譲渡所得とは、土地や建物などの資産を譲ることで得た金額のことで、譲渡所得税は譲渡所得にかかる税金のことです。
土地や建物を譲渡した場合、一定の要件を満たすことで特別控除額を受け取ることができます。
特別控除額の一例は以下の通りです。
- マイホームを譲渡した場合:3,000万円
- 平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡した場合:1,000万円
特別控除額の詳細は、国税庁のサイトでも確認できます。
まとめ
土地売却は、事前準備に始まり、不動産会社の選定、購入希望者との契約、そして売却という流れで行われます。
必要書類や調査も必要なため、実際に土地売却には多くの費用・労力がかかり、半年以上の期間が必要です。
あまり時間がない場合やすぐに現金が必要な場合は、土地の買取を行う不動産会社に頼むという方法もあります。
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