家を売る前に知っておきたい抵当権の影響とその解消法
こんにちは。札幌の不動産会社「ジモット」の髙橋です。
家を売却する前に、抵当権の存在とその影響を理解することは非常に重要です。
まずは、基本からおさらいしましょう。
抵当権とは、貸主(通常は金融機関)が、債務者(借主)の不動産に対する担保権を指します。
これは、もし借主が借金を返済できなくなった場合に、貸主がその不動産を売却し、債務の回収が可能な権利を与えています。
売却前に確認するべき点としては、まず抵当権が設定されているかどうかです。
不動産を担保とした借入(住宅ローンなど)が存在する場合、抵当権が設定されている可能性が高いです。
抵当権が存在すると、その不動産は貸主(金融機関など)の同意なく自由に売却することができません。
また、抵当権が設定されていると、売却価格にも影響を与える可能性があります。
抵当権が設定されているかどうかの確認は、法務局で不動産の登記簿謄本を取得することで可能です。登記簿謄本には、不動産に設定されている抵当権の内容(金額、設定日など)が記載されています。
売却する不動産に抵当権が設定されている場合、抵当権の解消について考える必要があります。
家の売却を考える際、抵当権が設定されたままだと売却が難しいケースが多いです。
そのため、抵当権の解消(抹消)を行うことで、不動産の自由な売却が可能になります。
抵当権が売却価格に与える影響
家を売却する際、抵当権の存在は売却価格に影響を与える重要な要素です。
なぜなら、抵当権が設定されている不動産は、その権利を抹消しなければ自由に売却することができません。
抵当権が設定されている不動産を購入する場合、買主は抵当権が設定されたままでは、仮に前の所有者が借金を返済できずに貸主からその不動産が差し押さえられるリスクを負うことになります。
このため、買主からすると、抵当権が残っている不動産を購入することはリスクが高く、そのリスクを考慮した上で価格交渉を行うことになります。
さらに、抵当権の残存金額が高い場合、買主が必要とする貸付額(ローン)が増え、それに伴って金利負担も増大します。
これも価格交渉の要素となり、結果的に売却価格に影響を及ぼします。
一方、抵当権を抹消した不動産は、買主が自由に所有権を持つことができ、前の所有者の借金のリスクから解放されるため、安心して購入することが可能です。
その結果、抵当権を抹消した状態で不動産を売却すると、より高い価格で売却する可能性があります。
このように、抵当権の存在は売却価格に直接影響を与えます。
そのため、売却前に抵当権の解消を検討し、適切なタイミングで手続きを行うことが重要となります。
抵当権が買主に及ぼす影響
不動産を購入する際、買主が一番気にすることは、その物件が自由に所有、使用できることです。
そして、抵当権の存在はその自由を制約します。
抵当権が設定されている不動産を購入すると、もし元の所有者が借金を完全に返済していない場合、抵当権者(貸主)が買主に対してその物件の強制売却を求める権利を持つからです。
これは、買主にとっては大きなリスクとなります。
また、抵当権が設定されている物件を購入する場合、抵当権の額に応じて新たにローンを組む必要があることもあります。
つまり、買主は元の所有者の借金を返済するために、予想以上の金額を支払うことを余儀なくされる可能性があるのです。
この金額は、物件の価格だけでなく、追加で発生する融資の利息も含みます。
そのため、買主から見ると、抵当権が設定されている物件は、その価値を大きく下げてしまう可能性があります。
その反面、抵当権が解消されている物件は、安心して購入することができます。
抵当権が解消されていることは、物件の価値を高め、買主にとっては魅力的な要素となります。
このように、買主から見ても、抵当権の存在とその解消は、不動産売却に大きな影響を与えます。
そのため、売却者は、売却前に抵当権を解消し、買主にとって魅力的な物件を提供することが必須です。
家を売る前に行うべき抵当権の確認方法
家を売る前に抵当権の確認を行いましょう。
以下に、抵当権を確認するための主な方法を説明します。
まず、抵当権が存在するかどうかを確認するためには、法務局で登記簿謄本を取得することが必要です。登記簿謄本には、不動産の所有者情報や、該当する不動産に設定されている抵当権などの権利関係が詳細に記載されています。
この謄本を見ることで、抵当権が存在するかどうか、その詳細を確認することが可能となります。
次に、抵当権がある場合は、それがどれほどの額で、どの金融機関が設定しているのかを確認します。
これにより、残債の額や抵当権を抹消するために必要な手続きを把握することができます。
具体的な手続きは金融機関によって異なるので、詳細は直接金融機関に問い合わせるのが最も確実です。
さらに、抵当権の存在を確認した上で、それをどの程度まで返済できるか、または一括返済が可能かどうかを考慮する必要があります。
これは、抵当権抹消手続きに直接関係する部分で、返済計画を立てる上で重要なポイントとなります。
以上のような手続きを踏むことで、抵当権の存在とその詳細を把握し、売却前の準備を進めることができます。
抵当権を解消するための具体的な手順と費用
不動産の抵当権を解消するためには、以下の手順を踏むことが一般的です。
借金の完全返済
まず、抵当権が設定されている借金を全額返済します。
完済後、金融機関から「抵当権抹消のための証明書」や「完済証明書」を受け取ります。
司法書士への依頼
抵当権抹消登記は専門的な知識を必要とするため、多くの場合、司法書士に依頼します。
司法書士は登記手続きの全てを代行し、必要な書類を作成します。
登記
司法書士が作成した書類をもとに、法務局で抵当権抹消の登記を行います。
この登記により、公式に抵当権が解消されます。
抵当権抹消の費用については、主に以下の二つが発生します。
返済金額
抵当権が設定されている借金の残額全額と、それに付随する利息や早期返済の罰金等が発生する場合があります。
登記費用と司法書士の報酬
抵当権抹消登記の費用として、法務局への登記費用と、司法書士への報酬が必要です。
これらの合計額は、一般的には数万円程度ですが、物件の価格や抵当権の額により変動します。
以上のように、抵当権解消には手順と費用が伴いますが、これにより不動産取引はよりスムーズに進行します。
売却後に抵当権が残ってしまった場合の対処法
不動産売却後に抵当権が残ってしまった場合、その対処法は主に次の2つです。
旧所有者が抵当権を解消する
元の所有者(売主)が金融機関に対して残債を返済し、抵当権を解消します。
その後、法務局に抵当権抹消登記を申請します。この方法は、旧所有者が売却代金で借入金を返済できる場合に適しています。
新所有者が抵当権を買い取る
新たな所有者(買主)が旧所有者の借金を引き受ける形で抵当権を買い取ります。
具体的には、新所有者が旧所有者の残債を返済し、その後抵当権を自己名義に変更します。
この方法は、買主が新たな抵当権を設定する場合や、物件価値と抵当権額がバランスする場合に適しています。
ただし、どちらの方法を選択するにせよ、抵当権抹消は専門的な手続きが必要なため、司法書士などの専門家に依頼することをお勧めします。
また、抵当権が残った状態での売却は、新たな所有者にとってリスクがあるため、通常は抵当権解消後の売却が推奨されます。
そのため、抵当権が残ったまま売却する場合は、契約前に詳細な説明と同意が必要となります。
売却後に抵当権が残ってしまった場合でも、適切な対処を行うことで問題を解決することが可能です。
しかし、売却前に抵当権の存在を確認し、解消することでこのような問題を未然に防ぐことが最も重要となります。
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