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相続のこと
2023.10.23 更新

不動産相続で確定申告は必要?必要な場合や申告方法、注意点を解説

こんにちは。札幌の不動産会社「ジモット」の髙橋です。

不動産相続は所得にはならないので、基本的に確定申告は不要!
しかし、場合によっては確定申告が必要となるケースもあるので注意が必要です。

そこで今回コラムでは、不動産相続で確定申告が必要となるケースと、確定申告の方法を解説します。
確定申告をうっかり忘れていると延滞税などのペナルティが発生してしまうので、しっかり押さえておきましょう。

不動産相続したら確定申告は必要?必要なケースと申告方法

確定申告とは、1年間の所得を計算して所得税を申告・納付するもの。
不動産相続は所得ではないので所得税の課税対象ではなく、基本的に確定申告は不要です。

しかし、相続した不動産の売却や賃貸物件の相続など、「所得」が発生するケースでは、確定申告が必要となる場合もあります。

「確定申告が必要だなんて知らなかった!」なんてことのないよう、どんなケースで確定申告が必要になるのか押さえておきましょう。

不動産相続で確定申告が必要なケース

まずは、不動産相続で確定申告が必要になるケースを詳しく見ていきましょう。

【1】相続した不動産を売却した場合

相続した不動産を売却して利益が出たら、それは譲渡所得になるため確定申告が必要です。

ただし、売却金額がそのまま譲渡所得になるのではなく、以下の計算式で算出します。

譲渡所得=売却金額-(取得費+譲渡費用)

取得費、譲渡費用とはこの不動産を購入・売却するためにかかった費用のこと。
相続によって取得した不動産では、被相続人がその不動産を購入したときの購入代金や手数料を取得費に含めることができます。
譲渡費用には、不動産仲介手数料や印紙代などを含めることができます。

相続不動産を売却する方法については、こちらのコラムも参考にしてみてくださいね。
名義人が死亡した家の売却方法とは?流れや必要書類も解説

【2】不動産を売却し、売却金を分割して相続した場合

遺産相続の方法のひとつとして、不動産を売却してその売却金を分割して相続する「換価分割」があります。
相続ではあるのですが、分配された売却金は譲渡所得とみなされ確定申告が必要となります。

この場合も売却金全てに所得税がかかるのではなく、取得費や譲渡費用を差し引いた残りが譲渡所得となります。

【3】賃貸収入のある物件を相続した場合

賃貸物件や駐車場など家賃収入のある物件を相続し、実際に家賃収入が発生した場合は不動産所得として確定申告が必要です。
相続開始日以降に発生した家賃収入は相続人の不動産所得となります。

こちらも家賃収入全てが不動産所得になるわけではなく、以下の計算で算出します。

不動産所得=家賃収入総額-必要経費

必要経費とは、家賃収入を得るために直接必要となる費用のことで、物件の修繕費用や管理委託費、固定資産税、損害保険料、減価償却費などを計上できます。

【4】相続した不動産を寄付した場合

国や地方自治体などへ不動産を寄付した場合で、一定の要件を満たしていると寄付金控除の対象になる可能性があります。
課税ではないので確定申告をしなくても罰則はありませんが、対象となっているなら確定申告をすることで所得税の控除が受けられます。

確定申告の方法

確定申告では、住所を管轄する税務署へ確定申告書を提出します。

その際、税務署の相談窓口で作成して申告する方法、または国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で作成し、プリントアウトして持参・郵送、またはe-taxで電子申告する方法があります。

自分で作成するのが難しい場合は、税理士など専門家へ依頼するのも良いでしょう。

提出書類は以下の通りです。

【譲渡所得の確定申告】

  • 確定申告書B様式
  • 確定申告書第三表(分離課税の申告書)
  • 譲渡所得の内訳書
  • 譲渡した不動産の全部事項証明書
  • 売買契約書のコピー
  • 譲渡費用の領収書控え
  • 取得費用の領収書控え など

【不動産所得の確定申告】

  • 確定申告書B様式
  • 収支内訳書(不動産所得用)
  • 必要経費の領収書控え など

不動産相続で確定申告する際の注意点

不動産相続で確定申告する場合、期間は売却した翌年の2月16日〜3月15日です。
不動産所得の申告は、12月31日までの所得を翌年2月15日から3月15日に申告します。

必要な確定申告をしなかったり遅れたりすると、無申告加算税や延滞税などのペナルティが発生してしまいます。

換価分割での譲渡所得を確定申告する場合は、所得のあった日は売却金が分配・振込された日ではなく、不動産を売却した日となるので注意してください。

また、売却金や家賃収入から経費を引いて利益が残らなかった場合は、所得が発生していないので確定申告は不要です。

ただし、相続財産の総額によっては所得税の確定申告とは別に相続税の申告・納付が必要になる場合があります。
相続税の申告・納税期限は相続開始から10カ月以内と、確定申告とはスケジュールが違いますので注意しましょう。

相続税に関しては、下記のコラムで詳しくお話ししています。
不動産を相続したらかかる相続税とは?相続税の計算方法

不動産相続で確定申告は基本不要! ただし必要になるケースも

不動産相続は所得ではないため、基本的に確定申告は不要です。

ただし、相続した不動産を売却した場合や不動産を売却して換価分割で相続した場合、賃貸物件を相続して家賃収入がある場合などは確定申告が必要。
期限内に正しく確定申告をしないと、無申告加算税や延滞税が発生してしまうので注意しましょう。

相続した不動産を寄付して寄付金控除の対象になる場合は、確定申告をすることで所得税の控除を受けられますよ。

また、確定申告が不要でも相続財産の総額によっては、相続税の申告・納税が必要となることもあります。
相続税の申告・納税は確定申告と期限が違いますので、忘れないように注意しましょう。

ジモットでは、札幌や札幌近郊の不動産買取・仲介をおこなっています。
不動産の売却でお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。

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